I just wanna hold you tight
”あなた”という優しい響きがいいのでは、との話し合いから作詞を進めていきましたが、曲を作っていたもともとのイメージが決意みたいなことを感じながらでしたので、とても強い一途な思いが表れてしまったようです。
時間が経つにつれ、深みの増してくる柔らかい音を聴いていますと、ベール越しの景色を見ているみたいで、夢と現実の境目が分からなくなってしまいます。
今さらなのですが、どの断片を切り取っても小松だなぁと感じてもらえるヴォーカルに比重を置いて、低く無骨な部分の響くマイクを選びました。
新たなことに挑戦したい気持ちは満々で、今回はそれにプラスさせて“らしさ”みたいなところも意識的に追求していこうと思いながら作品にかかわっていきました。
―――曲作りの段階で何か考えられたことは?
小松:決意とか誓いを表現出来るメロディーにしたくて、荘厳さを感じながら作曲していました。
なんてことのない日常に散りばめられている幸せ。それを感じながらも、なぜか不安な想いを拭えない心の中は、いろいろな想いがせめぎ合っていてホント忙しい・‥。とにかく女の子は厄介な生き物です。
漠然とした言葉では伝わりにくいメロディーラインでしたので、弾みをつける意味でも、ひと言で言い切ってしまえる奇をてらっていない言葉を選んで、流れを出そうと意識していました。
―――“あなたへの一途な思い”の隣には常に“あなたを失ってしまう不安”が伴うものですが、この曲を聴いていると、その先にある希望を信じたくなります。そんな気持ちを小松未歩さん自身はどのように捉え、消化してから歌詞にされたのでしょうか?
小松:たぶん全く消化されていないと思います(笑)。往々にして作品には願望が盛り込まれてしまうものですから、この曲のように自分の精一杯で想いを伝えることが日頃から出来ていれば、作品にはなっていないのかもしれません。