INTERVIEW


小松未歩ベスト ~once more~

いつも本当にありがとうございます! ベストアルバムリリースという夢のような日を迎えられたのは、みなさまに支えていただいた年月があったからこそデス。感謝の気持ちはぜんぜん伝えきれませんけど、その少しでも届いてくれたら響いてくれたら、こんな幸せなことはありません。

SELF LINER NOTES

01.謎
レコーディングが思った以上に難航してしまい、デモテープをスタッフみんなで何度も聴き返しながら歌って歌っての日々でした。今でも作業に取り掛かる前は、この時の気持ちが蘇ってきます。


02.輝ける星
メロディーを聴いてもらう仮のつもりで乗せていた歌詞がOKだったので、あの時はちょっと困惑したのですが、これが私の作詞スタイルだったみたいで、これから先もこのテイストは続いています。


03.願い事ひとつだけ
作品はスタッフとのチームワークで出来ていくんだなぁと実感していた時期でした。テレビで見ていた憧れの世界に飛び込んだというプレッシャーもひしひしと感じ始めた頃だったでしょうか。


04.anybody's game
ストック曲がいくつかある中からこれが選ばれたときは「えっ?」という感じで...。すべてが駆け足で進む環境にも慣れなくて、それについて行くだけで当時はいっぱいいっぱいでしたね。


05.チャンス
曲のイメージとは真逆の暗~い気持ちで制作していたので、テンションを上げるために大音量でスタジオ作業してました。いつも耳がキンキン鳴っていたのは、きっとそのせいなのでしょう。


06.氷の上に立つように
自分の弱さや存在の小ささを痛感していたようで、地球とか宇宙に自分を投影させながら曲を作っている時期でした。強くなりたい願望が当時は強く、声も歌い方も少し男の子っぽい気がします。


07.さよならのかけら
この曲を描いたときの、映像が迫ってくる哀しい感じを今でもハッキリ覚えています。この頃はシングルといえば前向きが定番だったのですが、急遽リリースしたので最後までネガティブですよね。


08.最短距離で
自分で言うのも何ですが、スポンジが水を吸い込むように、いろんな事柄を抵抗なく受け入れていた時期だったと思います。何をしてても新鮮な感動があって、それが次々と作品になってました。


09.風がそよぐ場所
ノストラダムスの大予言を少し信じていた世紀末あたりの作品には、ホントよく地球が出てきました。大切にしたいと思いつつも、刹那的な生き方にも憧れてたり...揺らいでたようです。


10.あなたがいるから
映画館で聴いたこの曲は、やはり飛び切りのものでした。我が家のオーディオ以外から自分のメロディーが流れてくると、レコーディングでのみんなの苦労が報われていくようで、喜びが倍増します。


11.君の瞳には映らない
曲もジャケットもどうしてこのタイミングでリリースされたのかも、結局はまったく説明できないのですが、何かに突き動かされるようにしてできた作品は、いつまでも新鮮な匂いを漂わせますね。


12.Love gone
やっとここら辺で“らしさ”を強く意識しながら、曲作りできるようになったのではないでしょうか。やはり私は、恨み節っぽい哀しげな恋を歌っているときの出来上がりが一番早い気がします。


13.とどまることのない愛
この頃は、歌いたい曲のイメージをしっかり抱きながら作詞作曲してました。私の好みを熟知してくれてるスタッフとの作業は、試行錯誤することが楽しくて、寝不足もなんのそのでしたね。


14.さいごの砦
新鮮な発見や驚き、感情の揺れは作品に反映されやすいので、とても個人的な事柄を歌うこともこの頃はしばしば...。今読み返して見ますと、日記みたいで恥ずかしさと懐かしさが交錯します。

SELF LINER NOTES

01.愛してる...
シンプルな言葉で気持ちを伝えるのはとても照れくさいですけど、この曲は「愛してる」が素直に響いてくれたので、そのままタイトルにしました。でもたぶん「...」を入れたのは照れですね。


02.dance
感化されやすい私は、R&Bが日本の音楽シーンでもよく聴かれるようになったこの時期に、uhh・ahhが入った曲を...と、コーラスワークを駆使した歌が歌いたくなって作りました。


03.mysterious love
すべてお任せでしたのでMixされたものを聴いたときは、思わず感嘆の声を挙げてしまったくらい、素敵な仕上がりに小躍りしたものです。原曲の面影ゼロなのは、この作品が群を抜いていますね。


04.ふたりの願い
デモの段階から「いつか世の中の人に聴いてもらいたいね」とスタッフに言われ、寝かせていた曲でした。嬉しい反応でしたけど、プレッシャーを感じながらその後の作業をしていた気がします。


05.私さがし
しっかり人生を語った曲も避けてないで作らなきゃと一念発起して挑んだ作品です。ちゃんとその気持ちに気づいてもらえたようで、ジャケット・PV撮影は日本海まで連れて行ってもらえました。


06.翼はなくても
頼りない自分は浮き彫りにされましたけど、軸のぶれないあたたかいスタッフに支えられてきたお陰で「しんどいながらも楽しく活動してこられたんだなぁ」と改めて実感していた時期でした。


07.涙キラリ飛ばせ
うっかりしてるとなぜか悲劇の方に進んでしまうので、ビジョンをしっかり持って、マイナー調に傾かないように・・・。そんな創作活動を心掛けながら、この頃は軽やかな曲を仕上げていました。


08.砂のしろ
お部屋で山積みになっている資料を思いきり捨てるのも楽しみのひとつ。この企画は一年以上あたためていたので、作品につめ込めたときに一掃できて、ほんとスッキリしたのを覚えています。


09.I ~誰か...
ずっと自分の存在の危うさみたいなものを漠然と感じていたのですが、ここでやっと声になった感じでした。そんな不安はいまも全然変わりませんけど、詞を読み返しますとちょっと暗いですかね。


10.I just wanna hold you tight
テーマのある作業が久しぶりでしたので、忠実に守ろうとしてしまいNGばかり...。やっぱり「“らしさ”を忘れてはいけないんだなぁ」とOKテイクを聴きながらしみじみ感じていました。


11.あなた色
自由に制作活動させてもらえる環境に感謝しながら、いろんな私を見て頂きたくて曲を作っている時期でした。でもいつも私が感動をもらうばかりで、思ったようにお返しできていないの現状です。


12.恋になれ...
「いつ作ったんだろう?」という曲がストックされていることはよくあるのですが、これもいつの間にか・・・でした。でもリリースされた時期に、ちゃんと作品が旬を迎えてくれる気がします。


13.happy ending
結果哀しくても、後々その場面を思い浮かべたときにクスっと笑える瞬間であって欲しいと願いながら、なるべくオチは温かい情景を描くようにしています。簡単なようで難しい永遠のテーマです。