INTERVIEW


miho komatsu 3rd ~everywhere~

このアルバムを作るにあたっては”欲張らず、それぞれの歌を表現するために必要な音だけを入れた曲作りをしよう”って考えていました。


今までの音作りにおいてはメロディー・ラインを第一に考えていたんですけど、最近はそれぞれの音が持っている音圧というか、ひとつひとつの音の迫力をより大切に考えるようになってきました。


私自身としては今回も従来のサウンドにまとまったように思っているんですけど。でも、強いて挙げるなら、コーラスがいつもより多く、大きく入っている5曲目の「sickness」は今までにない仕上がりになっているかもしれませんね。


アルバム・タイトルには”いつも近くに感じてほしい”っていう気持ちが込めてあるんです。地球上のどこにいても、なんとなく口ずさんでもらえる1枚になってほしいなって・・・。それで、思わず発音したくなる”everywhere”という言葉を選びました。


本当に音にはこだわったので、作った過程ではまわり道をすることもあったんです。でも、その結果、充実した1枚のアルバムになったから、こだわってよかったなって思います。

SELF LINER NOTES

01.最短距離で
シングルとは違い、お腹にズッシリくるドラムに変えて収録しました。不思議なもので、描かれてる恋模様も変わって聴こえてくるのは私だけでしょうか。大人っぽくなりました。


02.BEAUTIFUL LIFE
周りの大切な人、人、人の顔が浮かんでくる音色に引き込まれてしまいそうです。ギリギリになってアレンジとミックスを変えたので、尚更そう感じるのかもしれません。応えてくれたみんなに感謝です。


03.As
アレンジやサイズが二転三転して最後までハラハラしましたが、コーラスワークまでいけたときは時間のない中でも楽しくこだわりのラインをとってました。このアルバムの特徴でもあると思いますが、コーラスはいつもより大きめです。


04.風がそよぐ場所
このころはいろんな音に興味があったので、今聴くと盛りだくさんな感じを受けますね。でも私にはこっちの方が合っている気がします。遊び感覚で取り込んだ音はやっぱり軽やかでスーッと心に染みます。


05.sickness
「留守デン」と言う言葉は”電”なのか”伝”なのかということで物議をかもしたのですが、どちらでも良かったので一般的?!な方にしました。出来上がったものは1stアルバムとちょっとダブるものがあり、私には懐かしく聴こえていました。


06.No time to fall
異国っぽい音がきつい言葉を上手に消してくれてるかなと思います。ひとつの物語として流れてる感じがするからなんでしょうね。曲名を付ける時になって初めて、自分自身この曲の意味がわかったような気がします。


07.Holding,Holding on
曲を持ち込んだ時に難しい曲だと言われたのですがパンチの効いた素敵なアルバム曲になりました。見ている人はちゃんと見てくれているなぁとちょっと嬉しいときに一気に作詞したのを思い出します。


08.BOY FRIEND
3rdアルバムを作っていく上でこの曲は指針になったように思います。直前まで入れるつもりは無かったのですが、ずっと心に引っ掛かってたのでしょうか、入れてしまいました。


09.さよならのかけら
アレンジ違いとかも考えていたのですが、並べて聴いてみて、最終的にシングルバージョンのミックステイク違いをのせました。当時この3rdアルバムを一番意識して作ってた曲だったので、元に戻して正解だと思います。


10.夢と現実の狭間
心臓の音のようなリズムとキックに触発されて、幼い頃の何てことの無いある1日を思い出してました。夢見心地の中、思わず手を伸ばして目が覚めたこと。忘れかけてた感情が湧き上がってくる1曲です。


11.雨が降る度に
出来上がってから毎日聴いている曲のひとつです。2つのオケが1つになった効果が不思議感として出ているんじゃないでしょうか。雨が降る度に、草木が芽吹くように、この気持ちが伝わってくれると嬉しいです。